『文豪ストレイドックス』の概要
『文豪ストレイドックス』は2013年から『ヤングエース』で連載されている、朝霧カフカさんと春画36さんによる漫画作品です。
単行本は角川コミックス・エースから現在20巻まで刊行されており、2018年には映画化もされています。
今回紹介するテレビアニメ版はボンズが制作をつとめ、2016年に第1期と第2期が、2019年に第3期が放送されました。
また、本作のスピンオフ作品として2021年1月から『文豪ストレイドックス わん!』が放送されています。
アニメ『文豪ストレイドックス』のストーリー
孤児院を追い出され、ヨコハマを放浪していた主人公・中島敦(なかじま あつし)は川を流れていた太宰治(だざい おさむ)を偶然発見し、助けます。
それをきっかけに敦は、太宰の所属する異能集団「武装探偵社」が追う「人喰い虎」の捜索に協力することになりました。
敦は「人喰い虎」が自分を追っていると証言し、囮として太宰と共に倉庫で虎の出現を待つことに。
雲が晴れて夜空に月が出た瞬間、太宰は敦こそが「人喰い虎」そのものであることを告げます。
敦は異能『月下獣(げっかじゅう)』を持つ存在であり、無自覚のうちに虎に変身し、徘徊していたために孤児院を追い出されてしまったのでした。
敦は異能を制御できずに虎に変身して太宰に襲いかかりますが、太宰は相手の能力を無効化する異能『人間失格』を発動し、敦の暴走を止めます。
太宰は敦が「武装探偵社」に入社できるように尽力し、敦は入社試験を経て正式に社員となるのでした。
敦は「武装探偵社」に届く依頼をこなしながら自らの異能に向き合い、戦いながら様々な異能者と知り合っていくことになります。
アニメ『文豪ストレイドックス』の魅力
『文豪ストレイドックス』は魅力だらけの作品ですが、中でも魅力に感じた3つをお伝えしたいと思います。
歴史上の文豪が「異能」を持ち、活躍する独自のストーリー展開
この作品に登場する人物の名前や異能名は全て、実際に存在する文豪の名前や作品名が使われています。
そのため国内外問わず好きな作家がいる方は、本作を独自の視点で観ることができます。
私自身も「立原道造」という詩人が好きなので、「文豪ストレイドックス」で生まれ変わった彼に注目しながら観ていました。
純文学にあまり精通していないという方でも、純粋にアクションアニメとして異能バトルを楽しめます!
文豪たちを取り巻く、過去や歪んだ感情に心打たれる
当初の敦は、孤児院で罵声を浴びせられて追い出されたという経験からかなり悲観的になっており、自分を犠牲にする行動を取りがちでした。
太宰も普段は自殺マニアでへらへらしていますが、元ポートマフィアという暗い過去を持っています。
かつて太宰の部下だった芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)は太宰に対して承認欲求を拗らせており、太宰に認められている敦を激しく憎む一面も。
史実とは異なる部分もありますが、作品内で独自に描かれる文豪同士の関係性も見所のひとつです。
「異能」にも文豪の個性が光っており、見応え抜群!
作品内ではほとんどの登場人物が「異能」という特殊能力を持っていますが、それぞれ文豪の個性が反映されています。
例えば敦の異能『月下獣』は『山月記』で虎に変身してしまう李徴子がモデルになっており、分かりやすく作品が再現されていますね。
元ネタを知っている方も知らない方も、見応え抜群の異能に圧倒されること間違いなしです!
いかがでしたでしょうか?『文豪ストレイドックス」は現在も連載中の作品なので、これからの展開も楽しみですね。
最後まで読んでくださってありがとうございました!